過去最高の強さ。室屋義秀が、エアレース千葉大会で「ダブル連覇」へ (4ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by red bull

「ピースは揃っているが、それがかみ合わなかった」と表現する昨季を経て、今季は「昨季までに性能的に揃ってきたものが、レースでうまく使えるようになってきた」と室屋。次の第3戦でも、この日本人パイロットが表彰台の真ん中に立つ可能性は十二分にある。そう言い切ってしまうことは、もはや希望的観測でも何でもないだろう。

 千葉でのレーストラックの形状は、まだ公式発表はされていないが、室屋によれば「昨季とは全然違う」。昨季までは屈指の高速コースとして名を馳せた千葉のレーストラックだが、「今までよりもテクニカルなコースに変更され、難しくなる」とのことだ。

 それでも昨季、各パイロットを恐れさせた、通称"マクハリターン"(観客席から見て、コース右端に設けられるバーティカルターン)は今季も健在。室屋は「タイムを縮めようとすると、バーティカルターンに入る前のゲートが難しくなる。(ファイナル4などで)際どい勝負になれば、そこでパイロンヒットも出てくるだろう。(観客席から見てコース左端の)水平ターンと合わせて、この2カ所が見どころになると思う」と語る。

 室屋は来る今季第3戦に、"ふたつの連覇"をかけて挑むことになる。ふたつの連覇とはすなわち、昨季からの千葉戦での連覇と、今季第2戦からの連覇である。

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