ボッタスF1初優勝。最速フェラーリを抑えきったメルセデスの組織力 (7ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 それと同時に、この勝利が自分の力だけで成し得たものでないこともボッタスは理解している。メルセデスAMGというチャンピオンチームに加わり、そのチーム組織力のすごさ、1000人ものスタッフが最速のマシンをより速く走らせるために知恵を絞り、コースを走るマシンの背後に膨大な支えがあるからこそ最強チームなのだということを、痛感したという。

「チームからのサポートが大きな助けになったよ。チームのみんながものすごくよくサポートしてくれていると感じているんだ。僕が何か疑問を持っていたり、何かが欠けていれば、そこに必要な人物がすぐに僕をサポートしてくれる。

 何かがうまく行かなかったときのこのチームの反応はすばらしい。チーム全員が一丸となって全力で解決にあたっている。その反応のすばやさと正確さが成功の秘訣なのだと思うよ。自分ひとりでできることでなければ、チームが力を合わせて成し遂げるんだ。だからこそ僕は(何かがうまくいかなかったとしても)パニックになったりしない」

 確かにF1ドライバーは主役的な存在だが、チームがドライバーのために働くのではなく、チームが成功を収めるためにドライバーもその一員として働く存在に過ぎない。メルセデスAMGのような強力な組織を知れば、彼らが口を揃えてそう言うのも納得できる。

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