ヤマハ独走は許さん! マルケスが
パーフェクトゲームでホンダ逆襲へ

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira
  • 竹内秀信●撮影 photo by Takeuchi Hidenobu

 ふたりの頂上決戦は次回以降に持ち越しとなった格好だが、レースはその後、9周目で先頭に出たマルケスが後続を引き離し、2位のバレンティーノ・ロッシ(モビスター・ヤマハ MotoGP)に3秒以上の差を開いて優勝。3位にはマルケスのチームメイト、ダニ・ペドロサが入った。

 5年連続の完全勝利を成し遂げたマルケスは、心中の安堵をうかがわせるような笑みを見せ、ビニャーレスの転倒を知った後もレース戦略に変更はなかった、と述べた。

「フロントタイヤはハードコンパウンドだったので、序盤に様子を見て、中盤から後半に仕掛ける方法しか戦略はなかった。ビニャーレスがいれば、レース後半にもっと攻めなければならない展開になったかもしれないけど、今日は中盤に後ろとの差が開いていたので、タイヤを温存できた」

 また、今回は実現しなかったビニャーレスとの勝負に関しては、「遅かれ早かれ、対決することになる。みなさんはそれを楽しめばいいけれども、こっちは大変」と笑って締めくくった。

 一方のビニャーレスは、「(序盤に転倒していなければ)今日はマルクとトップ争いをできていたと思う。すごくよい走りをしたので、彼の勝利を祝福したい」とエールを贈り、「今回はノーポイントに終わったけれども、チャンピオンシップの戦い方は変わらない。一戦一戦、全力で戦う」と話した。

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