序盤戦で見えたF1ホンダの悲しすぎる現実。勝負は夏休みまで我慢 (4ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

マクラーレン・ホンダは昨年と同じような順位に落ち着きつつあるマクラーレン・ホンダは昨年と同じような順位に落ち着きつつある マシンのデータを記録するテレメトリー上には何の問題も見つからず、チームも「ドライバーが異常を感じたために予備的措置としてリタイアを決めた」と発表するにとどまった。

「詳しいことはわからない。いつもよりパワーが低いと感じたから、エンジンをセーブするためにピットに戻ったんだ」

 アロンソはそう説明したが、残り3周で入賞の望みが絶たれたことで、モチベーションを失ったというのがパドックでの見方だ。ちなみに、予選中にも「いつもよりパワーが出ていないような気がしたけど、単に風向きのせいか?」と尋ねる場面もあり、トラブルが相次いだことによる心理的な影響もあったのだろう。

 いずれにしても、バーレーンでのマクラーレン・ホンダのパフォーマンス不足は明らかだった。予選でもQ1の最後にカルロス・サインツ(トロロッソ)のトラブルがなければ、マクラーレン・ホンダは2台揃ってQ1敗退となっていた。

 ただ、バーレーンにきて車体の性能が落ちたわけでもなければ、パワーユニットがいきなり非力になったわけでもない。全開率でいえば、バーレーンよりもメルボルンのほうがはるかに高く、非力さの影響はメルボルンのほうが大きかった。

4 / 7

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る