F1をすっぽかしてインディ500を走る
アロンソにパドックの反応は?

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 前出のチーム関係者は、もし仮にホンダがWEC(世界耐久選手権)に参戦していたとしたら、アロンソが今年ル・マン24時間に挑戦することになっていたとしても何の不思議もないと明言する。つまり、どうしても今年インディ500に参戦したいという思いで話をつけたというよりも、ホンダがいて参戦が可能なのであれば出場しようという流れで話がまとまったというわけだ。

 端的に言ってしまえば、現状に対して不満を募らせるアロンソの「ガス抜き」という意味合いも多分に含んでいるということを、チーム関係者も否定しない。新人ストフェル・バンドーンが同じことを言えば言下に拒否されていただろうが、開幕2戦のアロンソの走りには頭が上がらない状況でもあり、このようなプロジェクトの実現に至ったというわけだ。

 モナコGPの代役については、14日水曜になってジェンソン・バトンの起用が正式発表となったが、実はバトンの出場はすでに早い段階で決まっており、メディア露出を考慮してアロンソの発表と時間差をおいて発表したというのが事実だ

 インディ500に向けたアロンソのスケジュールも、かなり多忙なものとなる。5月20日~21日の予選、5月28日の決勝に向けてスペインGP直後の5月15日からフリー走行が始まるが、準備不足は否めない。

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