スーパーGT開幕戦はレクサス同士の激戦に。どうした? ホンダ、日産 (2ページ目)

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro
  • 吉田成信●撮影 photo by Yoshida Shigenobu

 そんな苦戦するホンダと日産を尻目に、優勝争いを繰り広げたのは6台のレクサス勢だ。スーパーGTではレース結果に応じて、次戦以降に重りを積んで戦う「ウェイトハンデシステム」があるのだが、この開幕戦に関しては全車ウェイトなしでのガチンコ勝負。純粋に速さと強さを証明できるラウンドであるとともに、ここで好結果を残すことで「レクサス陣営のエースは我々だ」というアピールにもなる。

 GT500クラスは「3メーカー間の対決」という図式がある一方、特に開幕戦は「レクサス同士の戦い」という見方も注目される。そういう意味合いもあって、レクサス勢6台はライバルとして一歩も引かない好バトルを展開した。

 そのなかで特筆すべき走りを見せたのは、ナンバー37のKeePer TOM'S LC500の平川亮/ニック・キャシディだ。

 まず見せ場を作ったのは、スーパーGTで2年目となるキャシディ。スタート直後のバックストレートでトップにいたWAKO'S 4CR LC500(大嶋和也)のインに飛び込み首位へと浮上する。オーバーテイクの際にはタイヤをロックさせて、白煙が上がるほどの気迫を見せたキャシディ。「優勝するためにはここがチャンス」だと思っていたという。

「このコースはオーバーテイクをするのが非常に難しい。だから、少しでもチャンスがあればそこに飛び込んでいかないと勝機はなかった。だから仕掛けたよ」と、キャシディはその瞬間を振り返る。

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