速いぜ、ビニャーレス。ヤマハ開幕2連勝で、ホンダは早くも正念場か (2ページ目)

  • 西村章●取材・文・撮影 text & photo by Nishimura Akira

 このコメントからも、勝つべくして勝ったビニャーレスの周到で万全な戦いぶりがうかがえる。

「オーバーテイクしたあとも、しばらく後ろに張りつかれていた」とビニャーレスが振り返るクラッチローは3位でフィニッシュしているが、「マーベリックについて行こうと思えば行けたけれども、ダッシュボードに警告灯が表示されたのでペースを落とさなければならなかった」と述べている。

 この言葉に加え、マルケスの転倒や、その後にダニ・ペドロサも転倒してホンダファクトリーが2台ともリザルトを残せなかったという事実は、結果論とはいえ今のホンダ陣営の状況を象徴しているような印象もある。

 一方のヤマハは、ビニャーレスの優勝に加えてチームメイトのベテラン選手、バレンティーノ・ロッシが世界選手権350戦目で2位表彰台を獲得。また、サテライトチームのモンスター・ヤマハ Tech3で今季からMotoGPクラスに参戦するヨハン・ザルコとジョナス・フォルガーの2名もそれぞれ5位と6位に入っている。

「5位はマルケスやペドロサがクラッシュした結果だと思うけど、それでも14番グリッドスタートで厳しい展開だったところからうまく乗り切ることができたし、フィーリングもよかった」(ザルコ)

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