ホンダと腹を割って話したアロンソ。だが「鬼の走り」はまたも実らず (6ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 マクラーレン・ホンダより1秒速く、それでもトップから1秒以上遅いレッドブルのダニエル・リカルドは、自分たちの置かれた現状をこんなふうに説明している。

「マシンバランスはとてもいいし、気持ちよく走れている。でも、僕らは上位勢から1秒以上も後れを取っているんだ。パワーユニットの差でコンマ数秒の不利があるのは確かだよ。ただ、1.5秒も差があるわけじゃない。つまり、クルマの差だ。ダウンフォースの絶対量からくるグリップの問題だ。そうしないと、コーナーナリングスピードももっとキャリーしていけないし、出口でもっと踏んでいけない」

 つまり、パワーユニットで1秒稼いだとしても(パワーにして約67馬力相当)、車体側でも1秒稼がなければトップに追いつくことはできない。

 6位走行という見た目に浮かれていられる場合ではなく、ましてやそのチャンスすらトラブルでフイにしたのだから、チーム内で不満をぶつけ合っている場合でもない。現実を受け止め、互いにほつれた糸を固く結び直すための努力に邁進してもらいたい。

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