F1ホンダのホンネ。真の問題は「信頼性じゃなく、コースで遅いこと」 (6ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

「やろうと思っているテクノロジー(のベースとなるもの)は全部入っています。よく入れられたなと思うし、よくこのスタートラインにつけたなと思います。HRD Sakuraのメンバーは本当によくがんばったなと。この状態で開幕のスタートが切れることには、少なくとも及第点はあげたいと思います。ただ、レースは結果がすべてですから、世の中のみなさんから及第点はいただけないことも十分にわかっています」

 勝利を目指すためには渡らなければならない橋を、ホンダは渡った。渡ったがゆえに、今こうして苦しんでいる。その橋を渡りきったとき、RA617Hはどこまで進化しているのか――。ホンダの挽回は、年間4基のうちの2基目、3基目、4基目を投入するタイミングで次々と果たされていくことになる。

 ホンダのパワー不足がマクラーレン・ホンダの速さを鈍らせたことは間違いない事実だ。しかし、アロンソが言う「マシンには問題ない」は本当なのだろうか?

 バルセロナのコースサイドで見るかぎり、トップチームのマシンが全開で駆け抜けていくターン2~3やターン9で、MCL32はスロットルを戻さなければならなかった。そして何より、中低速のコーナーばかりが連続するセクター3が遅い。

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