傑作か? 失敗作か?今季のF1参戦10チーム&マシンを一挙公開 (4ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

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【ドライバー】セルジオ・ペレス(27歳・メキシコ)/エステバン・オコン(20歳・フランス)

 インドの実業家ビジェイ・マリヤがオーナーを務めるインド国籍のチームだが、もともとは1991年にF1参戦を開始したジョーダンが前身で、本拠は英国シルバーストンに置いている。チーフデザイナーは羽下晃生(はが・あきお)、タイヤ運営を担うビークルサイエンスシニアエンジニアは松崎淳(まつざき・じゅん)と、日本人エンジニアが中枢で活躍するチームでもある。

 トップチームと比べれば年間活動予算は圧倒的に少ないが、効率のいい開発と運営で年々ポジションを上げ、2度の表彰台を獲得した昨年はついに3強に次ぐランキング4位まで浮上してきた。浄水器メーカーBWT社と大型スポンサー契約を結び、マシンをピンク色に一新すると発表して世間を驚かせた(写真:テストでの走行時は前カラーリングのシルバー)。

 メキシコの通信企業テルメックス社から莫大な支援を受けてF1に飛び込んできたセルジオ・ペレスだが、現在では一発の速さだけでなくレース巧者ぶりも身につけ、高い評価を得ている。7度の表彰台獲得という実績が物語るように、運を引き寄せる力を持っているのも実力のうち。

 昨年後半にマノーでデビューのチャンスを与えられたエステバン・オコンは、メルセデスAMGの秘蔵っ子。2015年にはGP3王者、その前はユーロF3でマックス・フェルスタッペンを下して王者についた逸材だけに、競争力のあるマシンでどのような戦いぶりを見せるのか期待が集まる。

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