スーパーフォーミュラに「怪物」あらわる。若きGP2王者が驚異の走り (5ページ目)

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro
  • 吉田成信●撮影 photo by Yoshida Shigenobu

 実は昨年、スーパーフォーミュラを戦ったバンドーンも最初は苦戦しており、同時期の鈴鹿テストではコースアウトしてスポンジバリアにマシンをヒットする場面もあるなど、そのときの総合タイムはトップから0.6秒遅れの10番手だった。

 それに対して、今回のガスリーは実質3日目で、チャンピオン経験者の間に割って入る総合3番手を獲得。合同テストの前日に行なわれた鈴鹿ファン感謝デーでの公開テストを含めても、クラッシュするシーンはなかった。このパフォーマンスには、総合トップだったアンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM'S)も「ガスリーには驚いたよ。すばらしいルーキーだね。バンドーンより手強いかもしれない」とコメントするほどだ。

 テストを終えたガスリーは、「最初のテストで3番手はよかったと思う。マシンもコースも初めてだったから、自分がどこのポジションにいるのかわからないなかでスタートしたけど、この2日間でいい方向に進んだと思う。最初から比べるとマシンのフィーリングは随分よくなったし、最後は自信をもって攻めることもできた。2日間でいろいろなテストができて、さまざまなことを学ぶことができた。次の富士(のテスト)も初めて走るコースだから、勉強しなければいけないところは多いだろうけど、ポジティブに捉えているよ」と、手応えを掴んだようだ。

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