「今年もダメ」説に反論。テストでF1ホンダに起きたトラブルの真相 (5ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

「あれ以降も出力を落としたり特別なことはせず普通に走りましたが、何も問題は出ていません。問題が起きたことは頭が痛いですが、(2日目のパワーユニットだけが)あまりにも短命で壊れているので、普通に考えればイレギュラーなことが起こったんだと考えるのが自然ですね」

 つまり、4日間のテストでトラブルが多発したように見えるが、実際にパワーユニット本体に起きたのは2日目の何気筒かが壊れた問題だけで、それ以外の3基のパワーユニットは何の問題もなくマイレージを重ねている。

 3日目と4日目は順調にテストプログラムをこなし、約1日半先行しているライバルのようにロングランやタイムアタックを行なっていないために好タイムは記録していないものの、2〜3周のランを繰り返し、マシンの基本確認のための空力データ収集やセットアップ変更に対する反応の確認を行なった。

 マクラーレンのチーフエンジニアリングオフィサー、マット・モリスもそれほど悲観的な表情はしていなかった。

「今回のテストでマシンの基本的なチェックを行なって、想定外の動きをしているところはないし、高速コーナーのパフォーマンス向上は果たせている。去年苦しんだ問題からは解放されていることが確認できたよ。まぁ、確かにちょっとスロースタートだったし、まだ本当に一歩目のステップでしかないけどね」

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