日本人F1ドライバー誕生のため「シートを用意する」ホンダの本気度 (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文・撮影 text & photo by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 それに、本当にセンスのいい子って1~2周で覚えちゃうじゃないですか? だから、欧州初挑戦というのは(牧野も)気にしていなくて、タイヤの感触も『大丈夫です!』ってあっけらかんと言っていましたから。ハイテックGP(イギリス)は若手ドライバーの面倒をたくさん見てきているということもあって、非常にいい環境だと思いましたし、佐藤琢磨がイギリスF3で戦ってそのままF1に行ったときのあの雰囲気に近いものを感じました」

 すでにパリで暮らしている松下や福住とは違い、イギリスのシルバーストンに拠点を置くハイテックGPで走る牧野は、オックスフォードに居を構えてモータースポーツの真っ只中で暮らしながら学んでいく。

 加えて、HFDPとしても支援体制を強化していく。

「3人同条件でマクラーレンのシミュレーターに乗せるようにしました。我々がマクラーレンに話をして、彼らも日本人ドライバーを育てるということに共感してくれて、応援するよと言ってくれています。松下はけっこう頻繁に乗ってますけど、福住はアブダビの前に無理矢理に行かせてアブダビの練習をさせたり、牧野もすでに昨年末に行って乗ってます。今年もそれは継続するようにお願いしていて、いいよと言ってくれていますね」

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