佐藤琢磨が移籍後インディカー初テスト。ホンダ勢の体制充実に手応え (3ページ目)

  • 天野雅彦●文 text by Masahiko Jack Amano 松本浩明●写真 photo by Hiroaki Matsumoto

 新開発パーツの導入が禁止されれば、勢力図が2016年から大きく変わる可能性は低くなる。高速オーバルだけは僅かながらの優位にあったホンダは、それを保ちつつ、昨シーズンのデータをもとに現有パーツでのレベルアップを図っている。

 そんな苦しい状況にあるホンダだが、ペンスキーに並ぶ強豪のチップ・ガナッシ・レーシング・チームズが、今年からホンダへと移籍してきた。ホンダのエアロの高速コースでの優位、ロード/ストリートコースでの差の縮小、そしてエンジンのパフォーマンスに優位ありと見て、2018年以降も見据えて決断を下したのだ。

 4台体制のガナッシ加入がホンダにもたらすのは、シリーズトップレベルの開発能力や、優秀なドライバー、エンジニアたちによるフィードバック。彼らのノウハウが加味されればホンダ勢全体がレベルアップするはずで、少なくとも昨シーズン以上の競争の激しさになることが期待できる。

 今回のセッション2ではマルコ・アンドレッティ、最終セッションではライアン・ハンター-レイと、アンドレッティ・オートスポート/ホンダのドライバーたちがセッション・トップのタイムを出していた。2日とも日中のセッションではシボレーが速く、夜はホンダ勢が優位と見える結果になった。

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