今季MotoGP初テスト。移籍組ライダーが語るNewバイクの感触 (3ページ目)

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira
  • 竹内秀信●撮影 photo by Takeuchi Hidenobu

 ところで、2日目の走行でビニャーレスが2番手タイムを記録した際に、彼よりも上位につけていたのが、アンドレア・イアンノーネ(チーム・スズキ・エクスター)。ドゥカティのファクトリーチームからスズキファクトリーへ所属を変えた大型移籍組のひとりで、今回のテストではどのような走りを披露するのか注目を集めていたが、期待に応えて2日目のタイムシートで最上位につけた。

 最終日は「タイムアタックを実施せず、レースペースの確認に集中した」ため、ラップタイムの更新がなく、この日のセッションでは11番手だった。だが、3日間の総合順位では2日目の記録がビニャーレスから0.084秒差の総合2番手。「マシンの戦闘力向上のために、日本のファクトリーの人たちがすごくがんばってくれている。チームも結束しているし、雰囲気がすごくいい」と、周囲に対する気配りや細やかな心遣いを感じさせる言葉が、非常に印象的だった。

 さらに、今シーズンの移籍で大きな注目を集めているのが、9年間過ごしたヤマハを離れてドゥカティに新天地を求めたホルヘ・ロレンソ(ドゥカティ・チーム)だ。ヤマハブルーを基調としたマシンやレザースーツ姿を長年見慣れてきただけに、ドゥカティのコーポレートカラーである赤に身を包んだロレンソの姿は、見た目も新鮮に映る。

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