8年ぶりの大改革。F1新レギュレーションで勢力図がガラッと変わる! (5ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 マシンが速くなればGフォースも大きくなり、ドライバーたちは今まで以上に体力が必要となる。路面の再舗装でグリップが大幅に向上した2016年マレーシアGPでは、多くのドライバーが体力面の厳しさを訴えたが、レースを終えたドライバーたちが疲労困憊しているといった20~30年前のようなシーンも、また見られるようになるかもしれない。

 重量規制に対応して体重を減らすことばかりを求められていたここ数年とは逆に、ドライバーたちは持久力と筋力アップに追われている。

「ここ数年は体重を落とすためのトレーニングばかりで、筋力を増やすようなトレーニングはしてこなかった。正直言って、最近のトレーニングは退屈だったんだ。でも今シーズンに向けては、もっと身体を"プッシュ"するトレーニングをすることになる。僕はそういうのが好きだから楽しいよ」(ダニエル・リカルド/レッドブル)

 一方、パワーユニットの規定は基本的に何も変わらない。

 1.6リッターV6のICE(内燃機関エンジン)にTC(ターボ)をつけ、MGU-K(運動エネルギー回生システム)とMGU-H(熱エネルギー回生システム)というふたつのERS(エネルギー回生システム)で発電・放電を駆使する技術規定はそのままだ。

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