8年ぶりの大改革。F1新レギュレーションで勢力図がガラッと変わる! (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 ピレリのレーシングマネージャー、マリオ・イゾラは説明する。

「タイヤの設計コンセプトを完全に刷新して、ワイド化しただけでなく、コンパウンド(表面ゴム)もコンストラクション(構造)も完全に違うフィロソフィで設計した。そして、大幅なデグラデーション(磨耗による性能低下)やオーバーヒートが起きないタイヤを作り上げた。2017年はタイヤが安定したパフォーマンスを発揮し、ドライバーたちがプッシュできるはずだ」

 このようなマシン規定の変更によって、ラップタイムは5秒も速くなり、「GP2やWECとほとんど変わらない」と言われた過去数年のF1とは大きく様変わりするだろう。決勝もタイヤマネージメントのためにクルージング走行をするのではなく、スタートからフィニッシュまでプッシュし通しの超スプリントレースになる。

「ドライバーのマインドというのは、『常にプッシュしたい』というのがナチュラルなものだ。だけど実際には、いつプッシュするかを選び、そのためにいかに普段はマネージメントしておくかを考えながら走らなければならなかった。2017年はタイヤマネージメントが今までほど必要なくて、もっと自由にプッシュできるようになることを願っているよ」(ニコ・ヒュルケンベルグ/ルノー)

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