ホンダF1総責任者「いい加減にしろ!と言われる前になんとかしたい」 (2ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

―― 車体のほうも昨年はシミュレーションの誤差などが原因で苦戦を強いられましたが、2017年型マシンは大丈夫でしょうか?

「事実として、わからないです(苦笑)。ただ僕は、マクラーレンというチームを信頼していますし、堅実にはできてくるんじゃないかとは思っています。レギュレーションが大きく変わる今年のようなときに、どえらくよくなっちゃうというのは、レッドブルなんかが心配ですね(苦笑)。マクラーレンはよくも悪くも堅実ですから、大きく外すということはないと思っていますけど、『思ったより、どえらくよくなっちゃったよ!』っていうこともないのかなぁと思います」

―― パワーユニットの開発については、いつごろから2017年型の開発を進めてきたのですか?

「正直言うと、2016年にメルセデスAMGには追いつけないなというのは早い段階でわかっていました。もっと抜本的にICE(内燃機関エンジン)の骨格から見直して凌駕するものにしなければならないことがわかったからです。

 ですから、来季に向けた仕込みは早い段階から進めなければならないということで、昨年5月の連休明けには2017年に向けて別動チームでの作業をスタートしていました。もっと早くそちらに(開発リソースの主眼を)シフトしなきゃいけないなと思ったんですが、目の前の1戦1戦で確実に結果を出すことも必要ですし、そのために我々は戦っているわけですから。そのバランスは非常に難しかったですね」

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