がんばったぞ、F1ホンダ。2年目のポジティブ要素をちゃんと褒めよう (6ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 そしてなにより、相手に責任をなすりつけるのではなく、ともに頂点を目指そうという姿勢が明確になったことが大きかった。

「戦える体制ができてきたなというのがあります。マクラーレンのなかも、ホンダのなかも、ひとりひとりの経験値も上がりましたし、人間関係もよくなったし、ずいぶんF1チームらしくなったなと思います。

 最後はフェルナンドが言ってくれたというのもありますけど、『やっぱり車体も問題だよね』っていうことをマクラーレン側も認めてくれたんですね。それはすごく大きな前進だと思います。お互いに足を引っ張り合ってもしょうがないし、ホンダに対して意地を張ってもしょうがないということがわかってきたということなのかなと思います」

 長谷川総責任者がそう語るように、2016年のマクラーレン・ホンダには、開幕時点にはなかったポジティブなものが1年を通していくつも生まれてきた。3年目のシーズンに向け、間違いなく進歩している――。その感触は、間違いなくそこにあったのだ。

(つづく)

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