ロッシもついに白旗か?マルケス今季4勝目を挙げて日本GPへ (2ページ目)

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira
  • 竹内秀信●撮影 photo by Takeuchi Hidenobu

 それが圧倒的な仕上がりのよさを見せた土曜のポールポジション獲得後には、「明日の目標は、まずは優勝だけど、それが無理ならばバレンティーノの前で終わりたい。そのほうが、チャンピオンシップでも有利になるからね」と、話す内容がやや「攻め気味」の方向になってきたことをうかがわせた。

 この段階で、フロントロー3番手を獲得していたホルヘ・ロレンソ(モビスター・ヤマハ MotoGP)は、「マルクはワンステップ、あるいは二段階ほど他の選手の上にいるような状態」と評し、フロントローをはずして2列目6番手となったバレンティーノ・ロッシ(モビスター・ヤマハ MotoGP)も、「このコースではホンダが強いと思っていた。もともと彼らはここで強いし、特に今年のここ数戦はクラッチローが勝ってペドロサも優勝し、ホンダの課題だった立ち上がり加速は明らかに改善している」「明日はマルケスがとても強いと思うので、自分は表彰台を狙ってがんばりたい。マルケスに勝つのは、とても難しそうだ」と、レース前から白旗宣言に近い発言内容だった。

 日曜日午後2時に23周で争われる決勝レースでは、スタート直後の序盤にマルケスとマーベリック・ビニャーレス(チーム・スズキ・エクスター)、ロレンソの3台が熾烈な争いを演じた。マルケスは3周目の7コーナーでミスをして、5番手まで大きく順位を後退。そこからは、落ち着きを取り戻して沈着な走りで追いかけ、ロレンソ、ビニャーレス、そして、この段階でトップを走行していたロッシを着々と追い抜き、全周回の折り返し地点となる12周目でふたたびトップに立った。

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