ホンダF1に大激変。バトンが語った「レースから離れる理由」 (6ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 そう話すレース直後のバトンの表情には、レースを心から楽しんだという喜びがあふれていた。

 そして一方のアロンソは、最後に入賞の可能性が消えた時点でスーパーソフトタイヤを履いてフルアタックして、このレースのファステストラップを記録した。こちらもピットストップのシグナルに不具合がなければ、10位のヒュルケンベルグの前で戻って戦えていたはずだった。

「今のこのマシンのパフォーマンスなら、シンガポールGP(第15戦)以降は常に安定してポイント圏内にいけると思っているよ。アブダビ(第21戦)やオースティン(第18戦・アメリカGP)のようにマシンに合った場所なら、楽にポイント圏内にいけるだろう。もしかすると、トップ5さえ狙えるかもしれないし、フェラーリと戦えるかもしれない」

 厳しい戦いを強いられた超高速イタリアGPだったが、両ドライバーともに結果には表れない手応えを感じ取った。

 ここから先は、マクラーレン・ホンダのマシン特性に合ったサーキットが続く。

 来季の体制が決まったことで、以降は政治的な問題に振り回されることなく、レースに集中できる。そして、レースを心から楽しむことができる――。

 彼らが本領を発揮するのは、これからだ。

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