2016.09.07

痛恨のオーバーGは「パイロットの問題」
室屋義秀の年間表彰台に暗雲

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki


 前回の第5戦(アスコット)で8位に終わったことで、年間ポイントランキングは6位に後退したことについても、「そんなに状況が厳しくなったとは感じていない」と室屋。目標である「年間総合で3位以内」の実現に向け、「1位はマティアス(・ドルダラー)で堅い感じになっているが、2、3位はまだ十分届く」と自信をうかがわせていた。

 ところが翌日、室屋の表情も、ラウジッツの天気も、前日までさわやかに晴れ渡っていたのが嘘のように暗転していく。

 本選レースが行なわれた9月4日、ラウジッツの上空は、低く垂れこめた暗い曇に覆われた。昼ごろまでは泣き出すことなく、どうにか持ちこたえていた空も、ラウンド・オブ・14の開始時間を迎えるころには、本格的に雨を降らし始めた。

 結局、1時間以上の順延の後、ラウンド・オブ・14が開始されたものの、室屋は再びオーバーGでDNF。予選12位のニコラス・イワノフにあっけなく敗れた。

 前日まで、あれほど安定したフライトを見せ、余裕しゃくしゃくと言ってもいいほど落ち着いてレースに臨んでいたはずの室屋に、いったい何が起きたのだろうか。

 先に飛んだイワノフは、インコレクトレベルのペナルティでプラス2秒が加算されており、室屋にとってイワノフのタイムを超えることは、それほど難しいことではなかった。リスクを負って攻める必要があったはずはない。