ホンダF1後半戦は「逆襲できる」。夏休み中も栃木で絶賛開発中 (4ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 それでも戦い抜いて、最後にウイリアムズを抜き去り8位を奪い取ったのは、チーム全体としての成長の証(あかし)だ。初日からリアのグリップ不足に苦しみながらも、新パーツに微調整を重ねてなんとか使いこなすところまで持っていき、マシンパッケージをまとめ上げた。

 長い迷走の末に、前戦ハンガリーGPでようやく手応えを掴むことができた"逆襲の土台"は、ここホッケンハイムでもしっかりと証明された。

 バトンは言う。

「トップとの差が大きいから、その進化が見えにくいかもしれないけど、最近の僕らは6位とか7位とか安定してポイント争いができているし、着実に前進してきている。毎レースのように新しいパーツが入ってきて、こんなのは他のチームにはないことだし、本当に素晴らしい仕事をしてくれているよ。まだトップ3チーム6台に戦いを挑むことは難しいけど、その次のポジションを争うことができるようになっているし、その進化の度合いは素晴らしい。後半戦にはさらに進化できると思う」

 夏休み明けの後半戦には、ホンダもパワーユニットをアップデートすべく開発を急いでいる。ICE(内燃機関エンジン)を改良してパワーアップを果たせば、ホッケンハイムで苦しんだ燃費の問題も緩和されることになる。

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