鈴鹿8耐は「ヤマハ2連覇」。リベンジ期すホンダを返り討ち (4ページ目)

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira
  • 竹内秀信●撮影 photo by Takeuchi Hidenobu

 そのリベンジを果たすべく臨んだ今年の大会は、8耐を知り尽くす高橋巧とマイケル・ファン・デル・マークに、2006年MotoGP王者のニッキー・ヘイデンが加わった。5番グリッドスタートのHARC-PRO.は、高橋がスタートライダーを務めた。その後、SBKでも高い才能を発揮しているファン・デル・マークが2番手の地位を固め、ヘイデンにマシンを託した。

 2003年に8耐に初参戦した際、ヘイデンは2周目の1コーナーでコース上のオイルに乗って転倒し、そのときはわずか数分でレースから去った。「今年のレースではその続きをしに来た」と話すヘイデンは、決勝前の土曜に35歳の誕生日を迎えた。

「誕生日にケーキで祝福してくれたのは嬉しかったけれども、本当に欲しいのはトロフィー。明日の決勝では、もっと多くの祝福をしてもらえるようにがんばりたい」と話したとおり、ヘイデンはヤマハ・ファクトリーを追って着々と周回を重ねた。ところが、その走行中にマシンに異常が発生。コースサイドにマシンを寄せて停め、ピットボックスへ戻ることを余儀なくされた。

 2番手走行中に発生した突然のトラブルを解決するべく、チームスタッフは全力で作業にかかったものの、修復は不可能との判断で、15時にリタイア届が提出された。

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