鈴鹿8耐ヤマハ連覇を阻みたいホンダ勢。スズキ、カワサキも虎視眈々 (2ページ目)

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira
  • photo by MOBILITYLAND

 彼らに対する期待は、8耐2連覇もさることながら、昨年のトップテントライアルでエスパルガロがマークした2分6秒000のポールポジション記録、そして、昨年秋の全日本で中須賀がそれを上回るタイムを記録した2分5秒192というスーパーラップを、今年さらに自分たち自身で塗り替えるかどうかにも大いに注目したい。

 その連覇を阻むであろう最右翼候補は、「MuSASHi RT HARC-PRO.(ホンダ)」だ。彼らは2013年と2014年に8耐を連覇し、昨年も優勝を争った。今年はエースライダーの高橋巧と、8耐で2度の優勝経験を持つマイケル・ファン・デル・マーク、そして、2006年のMotoGPチャンピオンで今年からSBKにスイッチしたニッキー・ヘイデンが加わり、大きな期待が集まっている。このラインナップを見れば、優勝を狙える十分なポテンシャルに誰しも異論はないだろう。

 ホンダ陣営では、2011年と2012年に連覇した「F.C.C. TSR Honda」も、優勝候補の一角を占める有力チームだ。今年の彼らは、4月のル・マン24時間で3位表彰台を獲得し、その後にもポルティマオ12時間耐久ロードレース(ポルトガル)を12位で完走している。両レースに参戦した渡辺一馬と、Moto2ライダーのドミニク・エガーター、WSS(ワールドスーパースポーツ)に参戦するパトリック・ジェイコブセンの3名を擁し、チームが高い総合力を存分に発揮すれば、4年ぶりの表彰台頂点奪取の可能性は高いだろう。

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