「ホンダは誰と戦っているのか」長谷川F1総責任者に序盤戦を聞く (4ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

フェルナンド・アロンソはスタートで大きく出遅れてしまったフェルナンド・アロンソはスタートで大きく出遅れてしまった ピットストップでハースのロマン・グロージャンらを抜くことには成功したが、それ以降は入賞圏外でトロロッソ勢との争いに終始し、ポイント獲得のチャンスは巡ってこないまま、レースは終わってしまった。アロンソはギアボックストラブルでリタイア、バトンは11位完走だった。

 外から見れば、希望も救いもないようなレースに見えた。しかし、上位勢にリタイアがなければ入賞圏に飛び込むのが難しいのは、いつも同じことだ。

「今の我々の実力では、上位が何台かリタイアしてくれないとポイント獲得は難しい、というのが実状です。そこに期待している時点で残念なんですが、これも実力どおりの結果だったと思います」

 そんななかでも、カナダとは違ってストレートで十分なスピードがあり、燃費セーブのためにスロットルを戻す必要もなく、他車のオーバーテイクは許さなかった。自分たちにもそんな戦いができるということが確認できたのは、今後に向けて収穫だったと長谷川総責任者は語る。

「思ったよりもレースペースはよかったですし、中団グループのなかではいい勝負ができていたので、レースとしては悪くなかったかなと思います。燃費も問題なく、この先のグランプリもここ(バクー)に比べるとそれほど厳しくはありませんから、次に向けても手応えになりました。もっと苦戦すると思っていました。それに比べれば、きちんと戦ってこのポジションにいけたので、勇気づけられる結果です」

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