日本人初のモナコ制覇。GP2松下信治が語る「F1への想い」 (6ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 今季GP2でランキング3位以内に入れば、松下はスーパーライセンス取得に必要な要件が揃う。F1走行経験などといった特例に頼ることなく、ライセンス申請が可能になるのだ。

 モナコで表彰台の中央に立っても、松下は決して満足はしていなかった。後続を寄せつけず勝利したのは自身の実力だが、レース2の勝利はリバースポールという幸運によるところも大きい。そのことは松下自身が一番よくわかっている。

「正直言って、去年の初優勝(第6戦・ハンガリー)のときのほうが嬉しかったですね。今回だって、まだ100点ではないですから。週末全体を見れば、フリー走行で失敗したのが大きかったし、ちゃんとひとりで走れれば速いのはわかってるんですけど、レース1でそれをやるのが難しいのがこのGP2ですからね。次はもちろん、レース1で優勝を狙います」

 松下が視野に入れているのは、GP2の王座――。そして、F1だ。

「まず、予選で最低限トップ5。絶対にそれじゃなきゃダメです。目標は予選でポールポジションですよ。で、レース1は表彰台でゴールして、レース2もスタートでうまく浮上してまた表彰台。まさに去年、ストフェルがやったようなレース運びです。やるかやらないか、それは自分次第ですからね」

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