2016.05.26

Q3初進出の裏で、ホンダとマクラーレンの
間に流れる不穏な空気

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

パドックで話し込む長谷川祐介(左)とエリック・ブリエパドックで話し込む長谷川祐介(左)とエリック・ブリエ 「(レースで普通に使っているので)もはや"予選モード"ではなくて、"フルパワーモード"ですけど(笑)、当然その価値があったと思います。ただしこのサーキットでは、全開出力よりも立ち上がりのトラクションが足りなかったのがパフォーマンスの差につながったかなと思います」(長谷川総責任者)

 車体の進化にも疑問符がつくが、ホンダの開発にもやや遅れが出ているようだ。

 本来ならば、パワーユニットの寿命による載せ替えのタイミングでアップデートしたものを投入するのが効率的で、当初は第5戦・スペインGPがそのタイミングになるはずだった。時間がかかるICE(内燃機関エンジン)のアップデートは第7戦・カナダGPを目指し、それ以外はスペインGP、または翌週のインシーズンテストを目標に開発が進められてきた。

 しかし、いずれも遅れが生じ、計画どおりには開発は進んでいない。出力向上の本丸であるICEのアップデートも、「このままではカナダGPへの投入も難しそうだ」と関係者は明かす。

 スペインGP決勝ではバトンが9位入賞を果たしたものの、メルセデスAMGの2台が1周目にリタイアしていなければ入賞圏外に終わっていたことを考えれば、手放しで喜べる結果ではない。