マクラーレン・ホンダ、大クラッシュでも「トップ10」に手応え

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

「マシンに何かダメージはあった?」

 身の毛もよだつような大クラッシュの後、ブリーフィングを終えたフェルナンド・アロンソはピットガレージにやってきて、出迎えたメカニックに冗談めかして言った。

メルボルンの空の下、今シーズンをスタートさせたマクラーレン・ホンダメルボルンの空の下、今シーズンをスタートさせたマクラーレン・ホンダ もちろん、マシンはダメージうんぬんというレベルではないほどに損傷を受け、おそらくパワーユニットも、もう使うことはできないだろうという。

「(前を走る)エステバン・グティエレスのスリップストリームを使ってストレートエンドまで追いかけていったんだけど、いろんな要素が重なってこんな事故が起きてしまった。でも、大切なのはこうして普通に話していられること。助かってよかったし、F1の安全性に感謝したい」

 そう語るアロンソなりの、自分はまったく大丈夫だから心配するな、というメカニックたちへの気遣いだったのだろう。長いブリーフィングを終えて空港へと向かう慌ただしい時間にもかかわらず、ピットガレージを訪れて撤収作業に勤しむメカニックたちに声を掛けにきたのだ。

 アロンソは大クラッシュ、ジェンソン・バトンはその赤旗のあおりを受けてピットストップの時間を丸々ロスし、14位に終わった。

 しかし、普段はレース後1時間ほどで終わるドライバーとエンジニアたちによるマクラーレン・ホンダのブリーフィングは、1時間が経っても、1時間半が経っても終わろうとはしなかった。14位という無残な結果ではあったが、この開幕戦のなかで彼らはそれだけ多くを学び、語り尽くせないほどの収穫を手に入れたのだ。

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