マクラーレン・ホンダを叩く、
第2集団最大のライバルはここだ

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki  桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 ロータスを買収し、フルワークスチームとして参戦するルノーは、数年後に向けた移行期と捉えているため、成功を急いではいないようだ。今季は昨年型をベースとした車両を走らせ、あくまで体制再構築に向けた「準備の年」とする意向だ。

 バルセロナ2日目のケビン・マグヌッセンによるレースシミュレーションを見ても、走り始めのペースはトップより2秒も遅い1分31秒台中盤で、第2スティント以降も一貫して1.5秒ほど遅い。これはフォースインディアやトロロッソ、ザウバーと比べても見劣りするタイムで、中団争いでも苦戦を強いられそうだ。

 対して、中団で頭角を現しそうなのは、フォースインディアである。

 昨年ランキング5位に躍進した彼らは、今年さらなる浮上を狙っている。「直近のライバル」と目されてきたレッドブルやトロロッソ、旧ロータスのルノーの置かれた状況を見て、「今季の我々を取り巻く状況は悪くない。我々自身のチーム財政も、これまでになくスムーズだった。今年は、さらに次のステップへと進みたい」(フォースインディア最高執行責任者:オットマー・サフナウアー)と意欲を見せる。3日目のニコ・ヒュルケンベルグが敢行したレースシミュレーションを見ても、十分にレッドブルとわたり合えるどころか、上回るほどの速さを見せていた。

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