マクラーレン・ホンダを叩く、第2集団最大のライバルはここだ (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki  桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 レース全体を通してみれば、序盤に引き離してしまえば、第2・第3スティントでペースを抑えても勝てるという読みがメルセデスAMGにはあるのかもしれない。しかし、「タイヤマネージメント」という点ではフェラーリに分があり、「一発の速さ」という点でもフェラーリとの差は昨年ほど大きくないことは明らか。昨年は3度しか起きなかったメルセデスAMG惨敗という波乱が、今年はさらに多く見られる可能性が十分にありそうだ。

「僕らも前進したし、差は去年ほどじゃないことを祈っているよ。去年は、彼らに挑戦するには差が大きすぎたし、もちろん僕らはその差を縮めようと努力してきた。今年の新車では、さらに差を縮めるチャンスがあると思う。どれだけ縮まっているか、それを知るには開幕戦を待たなければならないけどね」(セバスチャン・ベッテル)

 また、この"2強"からはやや離されているかもしれないが、第2集団の争いも面白い。

 その最右翼であるウイリアムズは、テストでは独自のプログラムに専念していて、手の内をまったく明かしていない。本格的なレースシミュレーションは行なわず、予選シミュレーションも他チームとはコンディションが大きく異なる夕方の時間帯などに行なったのだ。

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