マクラーレン・ホンダのニューマシンは、中身が明らかに違う! (4ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki  桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 パワーユニットは昨年の致命的問題を解決し、信頼性も向上させた。スタッフのオペレーションも格段にスムーズになった。

 車体側も、昨年はパワーユニットのコンパクトさを生かし、空力性能を高めるはずの"サイズゼロ"コンセプトを生かし切れなかったが、その教訓を生かしたMP4-31ではリアカウルの処理が変わり、リアのダウンフォース不足は改善されてきているようだ。

「我々は間違いなくよくなっているし、目指している成功に近づいている。メルセデスAMGを見てもレッドブルを見てもフェラーリを見ても、マシンコンセプトを設定してから成功を収めるまでに数シーズンを要してきた。我々は昨年ラディカルにコンセプトを変えたが、それが形になるまでにはそれだけの時間が必要なんだ。しかし、よい基盤はできているし、我々は自信を持っているよ」(マクラーレン・レーシングディレクター:エリック・ブリエ)

 まだ、ニューマシンでのテスト初日を終えただけでしかない。初日のラップタイムからシーズンを占うのは、早計すぎる。しかし、昨年のようにライバルたちから大きく遅れたところでひとり旅をするというようなレースを見ることは、もうなさそうだ。

 マシンの見た目は大きく変わらなくても、マクラーレン・ホンダの中身は確実に進化している。

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