ホンダのF1総責任者・新井康久氏に直撃。「いつ勝てますか?」 (6ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki  桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 そのためにも、まずは序盤戦をしっかりと戦って基礎固めをすることが大切だと、新井総責任者は述べる。

「気持ちとしては、開幕戦からそこを目指しています。しかし、今年は開幕前テストが2回しかありませんし、マシンはこれから最後の仕上げをしていく状況です。ヨーロッパラウンドが始まるころまでに、ある程度の目星をつけられれば、車体面のセットアップも安定してくるでしょうし、シーズンを通して安定したレースができるようになると思います。そういう意味でも、開幕直後のオーストラリア、バーレーン、中国をどう戦うかが極めて重要だと思っています」

 もちろん、マクラーレン・ホンダは優勝やタイトル獲得を最終目標として掲げている。しかし、今すぐにそれを期待するのは夢物語であるということもわかっている。現実的な目標に向かって、まずは目の前の課題に立ち向かう――。それが、彼らの2016年シーズンになりそうだ。

「今年は、白いジグソーパズルにぼんやりと描かれた絵を、ファンのみなさんと共有できればと思います。本当にきちんとした絵が描けるまでには、もう少し時間がかかるかもしれません。ですが、まずはヨーロッパラウンドまでの序盤戦をしっかりと戦って、Q3に進出しトップ10でコンスタントに戦えるようになれば『あぁ、これからこうなっていくのか』ということが見えてくると思います」

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