ホンダのF1総責任者・新井康久氏に直撃。「いつ勝てますか?」 (5ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki  桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 だが、ファンとしては、優勝や表彰台という活躍を期待する。

 その想いをぶつけてみると、マクラーレン・ホンダは2年目のシーズンに向けて、「現実的な目標」を掲げているという。

「ファンのみなさんは、表彰台とか景気のよい話を期待されるかもしれませんが、チーム全体として今はまだ、そこまで考えていません。今は、クルマ全体としてQ3に行けるような実力を手にしたいと思っています。ファンの方々が『つばぜり合いが始まったな』と安心してレースを見ていられるようにするのが、まずは第一歩だと思います。それには、Q3に進出してトップ10グリッドに入ることです」

 つまり今季の彼らが目指すのは、昨年で言うところのレッドブルやフォースインディア。常にトップ10にいて、自分たちに有利な条件が整ったレースでは、巧みな戦略で表彰台争いに絡んでくる。

「そうですね、まずはその人たちとレースをしないとポイントも獲れませんし、ファンのみなさんが期待しているような結果にも手が届かないと思いますから」

 昨年大苦戦を強いられたパワーサーキットでは、どこまで戦えるようになるか――。それは、ライバルとの相関関係でもあるので、フタを開けてみないとわからないという。しかし、昨年すでに好走を見せることができたモナコやハンガリーのような低速サーキットでは、さらなる好結果が期待できると語った。

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