ホンダのF1総責任者・新井康久氏に直撃。「いつ勝てますか?」 (4ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki  桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

2016年のマクラーレン・ホンダはどのポジションで戦うのか2016年のマクラーレン・ホンダはどのポジションで戦うのか 今、マクラーレンとホンダはそれぞれが連携して昨年の「敗因」と向き合い、2016年に向けた「対策」を進めている。2月21日に登場する新車MP4-31は、車体とパワーユニットの両面において、昨年の経験が反映されたものになる。

「技術領域のなかで、『ここは結構追い付いている』とか、『ここはまだまだ差がある』とかということを仕分けしながら、『どこに注力していくべきか』を考えて開発を進めています。今、その残りのピースを2016年に向けて準備しているところですが、今はまだ、『たぶん、この形だよな?』という段階です。問題はそこなんです。実際に走らせてみないと確認はできない。(2月22日からの)バルセロナ合同テストで、それを確認することになります」

 すべての問題が一気に解決し、トップレベルの性能を手にすることができるかというと、F1はそんなに甘い世界ではない。自分たちが開発を進めるのと同じように、ライバルたちも開発努力をしているからだ。追い付くためには、ライバル以上の前進が必要だ。

「問題はまだあるし、性能的にもまだまだ足りないですよ。メルセデスAMGがどのあたりにいるかはわかっていますし。『う~ん、遠いね......』という感じです。2015年を通じて少しずつ詰まってはきましたが、まだまだ全然遠い。彼らだって2016年はさらに進歩してくるわけで、それに対して我々が一足飛びにそこまで行ければいいんですが、そう簡単にできるものでもありません」

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