【MotoGP】今季初テスト。ヤマハ、ホンダ勢より注目されたライダーは? (4ページ目)

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira  竹内秀信●撮影 photo by Takeuchi Hidenobu

 ところで、今回の3日間では彼らトップライダーと同等かそれ以上に、ケーシー・ストーナーのテスト参加が大きな注目を集めた。2007年にドゥカティで、2011年にはホンダでチャンピオンを獲得したストーナーは、2012年に27歳の若さで電撃引退。以後、昨年まではホンダのテストライダーとして年に数回サーキットを走行したが、今年からはドゥカティのテストライダーに就任した。現役時代にチャンピオン争いを繰り広げたライバルたちと一緒に走行するのは、引退後は今回が初めてだ。

 ストーナーは、公式テストが行なわれる前々日の1月30日に、プライベートテストとして初めてドゥカティでセパンテストを走行。そして、公式テスト2日目と3日目にはレギュラーライダーたちに混じって走行した。「もはやレーシングライダーではないので、限界ギリギリまで攻めるようなことはせず、テストのためのデータ収集に徹した」と言いながらも、ベストタイムはマルケスからわずか0.190秒差という素晴らしい内容。ドゥカティを率いるジェネラルマネージャーのジジ・ダッリーニャは、ストーナーの卓越した能力を絶賛した。

「1月30日の最初の走行では一日かけて、まずはマシンとタイヤに慣れてもらおうと思っていたら、夕方にはもうテストメニューに取りかかることができた。びっくりしましたよ。とはいえ、今回のテストで彼が見せた速さは十分に予測できたものなので、わざわざ記事にしてもらうほどのことではないかもしれませんね」

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