【エアレース】最終戦4位の室屋義秀。
「来年は年間総合優勝を狙う」

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki

 3位2回、4位1回、ラウンド・オブ・8敗退2回、ラウンド・オブ・14敗退3回。総獲得ポイント23、年間総合6位。

 これが2015年シーズンのレッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップで、室屋義秀が残した成績のすべてだ。

今シーズン最終戦で4位と、惜しくも表彰台を逃した室屋義秀 ©red bull今シーズン最終戦で4位と、惜しくも表彰台を逃した室屋義秀 ©red bull 室屋が最終的な目標として世界チャンピオン、すなわち年間総合優勝を掲げていることを考えれば、とても十分な結果とは言い難い。

 アメリカ・ラスベガスで行なわれた今季最終戦(第8戦)にしても、自身初となる予選トップを記録し、初優勝への期待も高まったが、結局ファイナル4で失速し、4位に終わった。3位となった前回のレース後、「ラスベガスでは勝ちにいく」と宣言していたものの、優勝はおろか、表彰台に立つこともできなかったというのが現実だ。

 しかし、今季後半の4戦だけを見れば、室屋は3戦でファイナル4に進出し、うち2戦では表彰台に立った。過去3シーズンで室屋が表彰台に立ったのはわずかに1度、ファイナル4に進出したのもそのときの1度だけだったことを思うと、比較にならないほどの大きな進歩があったシーズンだったと言っていい。室屋が語る。

「シーズンの頭に考えていたチームの体制作りが予定どおりにできてきて、小さなトラブルはいろいろあったが、最終的にはほぼ目標としていたところまで来ている。急速にチームは強くなっていると思う」

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