【F1】「フェラーリ超え」を達成できず、ホンダに迫るタイムリミット (5ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki  桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

浮上のキッカケを模索している新井泰久・F1総責任者浮上のキッカケを模索している新井泰久・F1総責任者「モンツァはここ以上に全開率が高いパワーサーキットですし、過度な期待はしないほうがよいと思います。エンジン出力だけでラップタイムが決まるものでもありませんから、今日の状態を見るとかなり厳しいのではないかと覚悟しています」

 9月の日本GPまで、あと2戦しかない。願わくは、シンガポールGPまでにトークンを使い切った開発を投入してペナルティを消化し、鈴鹿では最終スペックで心置きなく戦ってもらいたい。

「残されたトークンをどう使うかについては、イタリアGPくらいまでに判断しないといけないと思っていますが、鈴鹿に向けての秘策はまだ考えている途中です。基本的にはICEの改良でエンジンパワーを上げて、より競争力の高いパワーユニットにしていきたいと思っています。鈴鹿に向けて、『ホンダが帰ってくる!』と明るい話題を提供したいところですけど、現段階ではまだ何も言えません」

 8月下旬のヨーロッパには、もう涼しい風が吹き始めている。ホンダの厳しい夏が終わり、へのタイムリミットが迫りつつある――。

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