【エアレース】今季初の表彰台獲得。室屋義秀が「さらに上を狙える」根拠 (5ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki

 久しぶりに味わう歓喜の一方で、あらためて見せつけられた力の差。室屋にとっては手放しに喜んでばかりはいられないレースだったことは間違いない。

 それでも目の前の扉をひとつずつ開けていくこと以外に、前へ進む術はない。それを分かっているからこそ、室屋はひとまず喜びに浸る。ともに戦うチームスタッフとともに。

「ひとつ結果が出て、これでチームも勢いに乗って気分よく進んでいける。今季残り3戦で、まだテストを重ねるので不具合が出るときもあるだろうけど、ファイナル4に残れるくらい、最低限そこを保ちながら挑戦していけるようになるんじゃないかな」

 そして、笑みを浮かべてこう付け加えた。

「まだまだ、いろいろなプランがあるからね」

 次回第6戦は、9月5、6日にオーストリア・スピルバーグで開かれる。室屋は日本に帰ることなく、次なる舞台へ愛機とともに飛び立つ予定である。

レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ第5戦(アスコット)最終順位

1位ポール・ボノム(イギリス)
2位マット・ホール(オーストラリア)
3位室屋義秀(日本)
4位ニコラス・イワノフ(フランス)
5位ナイジェル・ラム(イギリス)
6位ピーター・ベゼネイ(ハンガリー)
7位マルティン・ソンカ(チェコ)
8位ハンネス・アルヒ(オーストリア)
9位マイケル・グーリアン(アメリカ)
10位マティアス・ドルダラー(ドイツ)
11位フワン・ベラルデ(スペイン)
12位カービー・チャンブリス(アメリカ)
13位ピート・マクロード(カナダ)
14位フランソワ・ルボット(フランス)

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