ホンダF1、ダブル入賞で手応え。「次のステップに移りたい」 (5ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki  桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 こうしてシーズン前半戦が終わり、F1は3週間のサマーブレイクを挟んで8月21日のベルギーGPから後半戦を迎える。

ハンガリーGPはアロンソ(写真左)が5位、バトン(右)が8位だったハンガリーGPはアロンソ(写真左)が5位、バトン(右)が8位だった その間、F1チームのファクトリーは2週間の紳士協定閉鎖が実施されるが、その協定対象となっていないパワーユニットメーカーの研究所では、休みなく開発が続けられる。栃木県さくら市のホンダの研究所でも、ベルギーGPへの大型アップデート投入に向けて追い込み作業に入りつつある。

「忙しい夏になると思いますが、後半戦に向けてやるべきことをきちんとやってスパ(ベルギーGP)に臨みたいと思っています。パワーユニットの出力向上が必要だという認識は変わりませんし、出力を上げただけではなくて、車体側のウイングもサスペンションも車高も、上がった出力に見合ったセットアップをする必要があります。今回のレースでチームとして進んでいる方向の確かさは確認できたと思いますし、あとはデータをきちんと解析し、チームが一丸とならなければならない。いつまでも“学習”だと言っていられないし、次のステップに移りたいと思っています」

 新井はそう言って気を引き締め直した。

 車体(マクラーレン)とパワーユニット(ホンダ)がいがみ合うのではなく、時には意見を戦わせ、しかし最後にはともに手を取り合って前に進んでいかなければならない。シーズン後半戦には、ともに大きく進歩してお互いを高め合っていくマクラーレン・ホンダの姿が見られるはずだ。

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