【エアレース】室屋義秀が強くなったからこそ味わう「勝つことの難しさ」 (5ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki

 室屋は「トレーニングセッションから常に上位につけていた。十分行けるポテンシャルがあるだけに残念」と、複雑な胸のうちを明かしながらも、努めて前向きに、時折笑顔を見せながらこう続けた。

「新機体を導入し、改良を進めるなかで問題が出てくるという事態は、予想したくはないけど、起こりうる想定内のこと。今回はシステムダウンという形でそれが起きてしまったけど、全体としてはいい改良が進んでいると思う」

 上位に行けるポテンシャルは間違いなくある。それでも世界中から猛者が集うレッドブルエアレースは、簡単に望む結果を与えてはくれない。

 強くなったからこそ味わう苦悩。室屋は次こそ、晴れやかな表情でレースを終えることができるだろうか。次回第5戦は、8月15、16日にイギリス・アスコットで開かれる。
©Redbull©Redbullレッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ第4戦(ブダペスト)最終順位
1位ハンネス・アルヒ(オーストリア)
2位ポール・ボノム(イギリス)
3位マルティン・ソンカ(チェコ)
4位ピート・マクロード(カナダ)
5位マット・ホール(オーストラリア)
6位ピーター・ベゼネイ(ハンガリー)
7位マティアス・ドルダラー(ドイツ)
8位ナイジェル・ラム(イギリス)
9位室屋義秀(日本)
10位カービー・チャンブリス(アメリカ)
11位マイケル・グーリアン(アメリカ)
12位フランソワ・ルボット(フランス)
13位フワン・ベラルデ(スペイン)
14位ニコラス・イワノフ(フランス)

5 / 5

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る