【F1】振り出しに戻ったマクラーレン・ホンダは再浮上できるのか (6ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 バトンがそう言えば、アロンソも未来の成功を信じ、そのために今努力しているのだと語る。

「タフだけど、僕らは多くを学んでいる。リタイアすることは、チャンピオン争いをしているのならとても大きな代償を払うことを意味するけど、今のマクラーレン・ホンダはそうではないのだから、今のうちに学んで将来に生かさなければならない。今回の結果は、ファンのみんなにとってもツラいと思う。だけど、今の僕らは将来に向けた開発を懸命に進めているし、その計画はとてもポジティブだ。すばらしい未来が待っていると信じてほしい」

 レース週末の間、現場のデータは栃木県さくら市にある本田技術研究所「HRD Sakura」でも、エンジニアたちがリアルタイムでチェックを行なっている。カナダGP決勝が終わった時、日本はすでに月曜の朝を迎えていたため、決勝直後に今回のトラブルへの対策に着手している。2週間後にはもう次のレースが待ち受けている(オーストリアGP)。それがF1という厳しい世界で戦うということなのだ。

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