観客動員数9万超。今、スーパーGTが盛り上がっているワケ (2ページ目)

  • 川原田剛●取材・文 text by Kawarada Tsuyoshi 村上庄吾●撮影 photo by Murakami Shogo

 もうひとつレースを面白くしているスーパーGTならではの要素がある。それはタイヤメーカーによる開発競争だ。現在はF1を始め、世界中のほとんどのカテゴリーでタイヤはワンメイクとなっているが、スーパーGTではGT500とGT300の両クラスに国内外の複数のタイヤメーカーが参戦し、激しい開発競争を展開。コース上のバトルをさらにヒートアップさせているのである。

 ドライバーの顔ぶれも豪華だ。日本のトップドライバーが勢ぞろいするのはもちろんだが、数々の世界的レースで活躍するBMWのワークスドライバー、ヨルグ・ミューラーに加え、今季からは元F1ドライバーのヘイキ・コバライネンや現在マクラーレン・ホンダのテストドライバーを務めるオリバー・ターベイといったヨーロッパの強豪も戦いの場を求めてスーパーGTにやって来た。

 サーキットに行けば、国内外のトップドライバーたちと会うことができ、他のカテゴリーでは見たことのないほど多種多様なレーシングカーを間近で見られる。そのうえ、技術競争の面白さもあるのだから、スーパーGTはモータースポーツやクルマ好きにはたまらないレースになっている。

 また、レーススケジュールの合間にピットではレースクイーンの撮影会やイベントが行なわれたり、バックステージではアイドルのライブがあったりと、サーキット全体がエンターテインメント空間と化している。これもまた日本で発展したスーパーGT独自の魅力となっているのである。

 そんなスーパーGTにもうひとつ新しい魅力が加わった。今季から新設されたFIA-F4選手権が、スーパーGTのサポートレースとして開催されることになったのだ。

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