【F1】ついに走り出したマクラーレン・ホンダ。開発は加速する (4ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 これまでその実体がなかなか我々の目に見えてこなかったホンダのパワーユニットだが、マクラーレン・ホンダの船出に向けて事態はいよいよ動き出した。それも、ここからは急激なスピードで進んでいくことになるだろう。

「パワーユニット単体で『これでいいよね』というところに行くまでの確認項目も、まだまだたくさんあります。出力もまだまだという感じですし、まだいろんな問題が出て、今はそれを片付けることに苦しんでいます。ただ、それも含めて予定通りです。時間がかかると思いますけど、もう(来季開幕まで)残り時間も数えるほどですし、開発はこれから佳境に入っていきます」

 テスト車両MP4-29H/1X1の車名に刻まれた「H」はホンダのイニシャルであり、「1X1」はマクラーレンとホンダが手を取り合いともに進んでいくという意味にも、この出発点から頂点を目指して一歩ずつ進んでいくという意味にも感じられる。いずれにしても、マクラーレンとホンダの双方が、パートナーとして互いに一体となって前に進もうという意思が強く感じられる。

 まだその旅路は始まったばかり。まずは順調な滑り出しを見せた新時代のマクラーレン・ホンダがこれからどのような進歩を見せるのか、大きな期待を持って見守っていきたい。

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