【F1】崩壊寸前のチームで奮闘。可夢偉は鈴鹿で走るのか? (5ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

「どうなるんですかね!? チームがなくなるんじゃないですか?(笑)」

 可夢偉は冗談めかしてそう言った。もちろん、本気でそう思っていないからこそそう言えるのだろうが……。そんなチームの現状に対して可夢偉は複雑な思いを抱えているはずだが、ただ自分にできることに集中するのみだと語った。

「キレてもお金が降ってくるわけじゃないし、何も始まらないですからね。ある意味、あきらめた者が負け、みたいな感じだと思うんで。いろんなこと言う人もいると思いますけど、怒ってもしょうがないですから。来週の鈴鹿で走れるかどうかはまだ分からないですけど、僕自身は走るつもりで準備していこうと思ってます」

 来週末の日本GP(10月5日決勝)に向けて、チームはまだ誰を走らせるか決めてはいない。ラベットは「最も速いドライバーが走る、それだけのことだ」と言ったが、実際には少しでも多くの資金を手に入れたいというのが本音だろう。そのための駆け引きをギリギリまで仕掛けてくるはずだ。

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