2014.07.25

国内人気ナンバーワンの「スーパーGT」に異変?

  • 川原田剛●取材・文 text by Kawarada Tsuyoshi photo by GTA

 日本最高峰のフォーミュラレースであるSFには今シーズン、ホンダとトヨタがエンジンを供給している。こちらもシーズン前半の3戦が終わっているが、表彰台に上がっているのは、全員トヨタエンジンを搭載するチームのドライバーだ。ホンダ勢では昨年のチャンピオンドライバーの山本尚貴選手の5位が最高位というのが現実なのである。

 実際、サーキットではホンダ系チームのドライバーやスタッフから、こんな厳しい声も聞かれる。

「ここまでエンジン性能で差がつくと、はっきり言って勝負にならない。ホンダのエンジン開発技術は、トヨタやニッサンに大きく遅れをとっている」

「アイルトン・セナが活躍した25年も前のF1時代の栄光はもう忘れたほうがいい。日本のレースでまともな結果が出せないのに、世界最高峰のF1に復帰して勝てるはずがない」

 これまで日本のモータースポーツ界をリードしてきた自動車メーカーは間違いなくホンダだった。それは日本のみならず、世界のレースファンが認めるところだろう。

 過去には「ホンダのマシンやエンジンがあまりに強すぎて、ルールやマシンの規則を変えざるを得ない」というケースが何度もあった。1980年代、ターボエンジンでF1を席巻した時もそうだし、スーパーGT選手権でもあまり速すぎる初代NSXに対して“ホンダいじめ”ともいえるようなルール変更が行なわれたこともあった。

 しかし時代は変わった。今では日本のレースで、ホンダがルール変更によって救済される立場になっているのである。

後半戦、注目が集まるNSXの走り きっと多くのレースファンが「こんなホンダの姿は見たくなかった」と思っているはず。8月の富士スピードウェイから始まるスーパーGTの後半戦では、ホンダには日本のレース界のみならず、世界のレース界をリードしてきた会社としての意地を見せてほしい。そして2015年のF1復帰に向けて、高まってきているファンの期待に応えるメーカーであることを証明してほしいと思う。

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