【MotoGP】新旧天才ロッシとマルケスが開幕戦から熾烈なバトル (3ページ目)

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira 竹内秀信●撮影 photo by Takeuchi Hidenobu

優勝はマルケス。2位にロッシ、3位はダニ・ペドロサ優勝はマルケス。2位にロッシ、3位はダニ・ペドロサ「バレンティーノとのラスト2周は、とても愉しかった。昨年もレース終盤にバトルになったけど、あのときはバレンティーノが勝った。今回もラスト2周に激しいバトルになった。今シーズンも、たくさんいいバトルをしたい」

 昨年のマルケスは、レースを終えるたびに「たくさんのことを学習できた」「今回もいい勉強になった」と、必ず「学ぶ」という言葉を発していた。しかし、今の彼の口からは、もはやこの単語が発せられることはない。それはおそらく、世界チャンピオンを獲得した実績と自分のライディングに対する自信の表れなのだろう。

 一方のロッシは、今回のレースと昨年を比較して、こう語った。

「大事なのは、今回のような内容を継続してゆくこと。去年も、シーズンの出足は良かったけれども、その後は苦戦が続いた。でも、今年は(昨年以上に)力強く感じるし、バイクにもうまく乗れているんだ」

 次戦のアメリカズGPが開催されるテキサス州オースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズは、昨年、マルケスが圧倒的な速さと順応性の高さを見せつけてMotoGP初優勝を飾ったコースだ。このとき、ロッシは16秒差の6位に止まった。ロッシの復調が本物かどうかは、このレースではっきりと見えてくるだろう。

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