2013.11.14

鈴木亜久里、プロストが参戦する「フォーミュラE」って何だ?

  • 川原田剛●文 text by Kawarada Tsuyoshi photo by AFLO

 2014年シーズンの参加チームは10チーム・計20名のドライバーを予定しているが、その顔ぶれも豪華だ。鈴木亜久里がエグゼクティブチェアマンを務める「スーパーアグリ・フォーミュラE」だけでなく、世界各国からビックネームの参戦が決まっている。F1で4度の世界チャンピオンに輝いたアラン・プロストが設立したフランスの「e.dams」、F1やインディで大活躍した伝説のレーシング一族、アンドレッティ・ファミリーが率いるアメリカの「アンドレッティ・オートスポーツ」。レース界の重鎮たちが、早くもフォーミュラEへのエントリーを発表している。

 前述したように、開幕戦の舞台は中国の北京になるが、レースは鈴鹿サーキットのような常設コースではなく、基本的にモナコに代表される市街地コースで行なわれる。開催地は北京、ロンドン、ベルリン、ロサンゼルス、マイアミなどの世界的な大都市や、モナコやウルグアイのプンタ・デル・エステなど、有名なリゾート地が中心だ。FIAは、多くの人が集まる場所でイベントを開催することで、大気汚染対策となるEVの普及促進を狙っているのである。

 FIAの目論見を実現するためには、面白いレースを提供すると同時に、「EVは使える」ことを観客にアピールする必要がある。現在、世界でEVの普及がなかなか進まないのは、1回の充電で走れる距離が短いことが大きな原因だからだ。

 しかし、初年度のフォーミュラEでは、約1時間のレースを1台のマシンで最後まで走り切ることができないという。将来的にはアメリカの無線通信技術大手クアルコムの協力を得て、専用の給電レーンを通過すればバッテリーの充電が可能となるシステムを導入する予定だというが、初年度に関しては、ドライバーはピットストップが義務付けられ、その都度、マシンを乗り換えることになる。