【MotoGP】ペドロサが後輩マルケスに見せつけた「意地」の優勝 (3ページ目)

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira 竹内秀信●撮影 photo by Takeuchi Hidenobu

 一方で、今回のレースを2位で終えたランキング首位のマルケス(298点)は、「今日の目標は、(ランキング2位の)ホルヘよりも前でゴールすることだったので、点差をさらに広げることができていい結果だった。ホルヘを抜いた後は、ダニとの距離を詰めようと考えたが、追いつく可能性もあるかもしれないけど転ぶかもしれない、とも思った。だからリスクを取るより、チャンピオンシップのことを考えて20ポイントを獲った方が賢明だと思った」と話している。

 次のオーストラリアGPで、マルケスが優勝してロレンソが3位で終われば、20歳の史上最年少チャンピオンが誕生する。だが、そこでペドロサが優勝をかっさらえば、次戦での記録達成は少なくとも阻止できる。さらに、残る日本GPと最終戦バレンシアGPで、ペドロサが連勝を飾れば、年間勝利数に関しては6勝となりマルケスに並ぶ。

 同じレプソル・ホンダのライダーとして、同郷のスペイン人として、そしてなにより自分も20歳で最高峰に昇格してから8年目のシーズンを迎えるMotoGPライダーとして、ペドロサはせめてそれくらいの意地は見せつけたいと思っているのではないだろうか。

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