【MotoGP】スーパースター復活。
ロッシがオランダで2年9カ月ぶりの優勝

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira
  • 竹内秀信●撮影 photo by Takeuchi Hidenobu

「カタール(開幕戦・2位)のレース後には『バレンティーノはまだまだ若いぞ』と言われて、オースティン(第2戦・6位)の後には『バレンティーノはもう終わったね』と言われた。評価が上下するのはいつものことだけどね(笑)。でも、自分としては一定したレベルを維持していると思う。

 トップにいるためには、すべてが100%でなければいけない。バイクが完璧で、100%の力で乗りこなして、適切なタイヤ選択で適切なラインを走行する。自分は去年もそうしているつもりだったけど、(皆より)30秒遅かった。今後も毎戦トップを走ることができるとは言いたくないけど、自分にはまだまだ力があると思う。情熱と力強さを持って毎戦戦えるだけのね」

 2013年は7戦を終えて、残り11戦。バレンティーノ・ロッシのランキングは現在5位。首位のダニ・ペドロサとのポイント差は51点。チャンピオン争いはともかくとしても、おそらく今後も何戦かでは、確実に優勝争いを繰り広げるだろう。

 ヤマハ復帰の目的は、本人も話すとおり「情熱と力強さを持って優勝を争う能力を、まだ自分は充分に有している」と証明することだった。そしてそれは、今、確実に実行されつつある。

3 / 3

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る